変わる?商業登記と過料

「役員変更の登記を忘れていたら罰金で5万とられて散々だったよ。」(正確には過料)

会社法第976条には過料に処すべき行為が規定されています。一番有名なのは、取締役等の役員の変更登記を忘れたことによる過料だと思います。会社法440条により株式会社に義務付けられている(実務ではほぼ行われていない、)決算公告の義務違反も上記の過料の対象となっています。しかし、法務局には中小企業がこの決算公告をしているかどうかを確認することが現実的に不可能なため、この義務違反により過料を受けることはありません。

実はこれには例外があります。それは中小企業ではあまり行われませんが、吸収合併等の組織再編や減資により債権者保護手続きをする場合です。

会社法では株式会社は決算公告をしていることを前提として条文が構成されていますが、公告をしていない場合であっても合併や減資の手続きを行うことができるように、債権者保護の公告と同時に決算公告をする方法も規定しています(会社法施行規則第181条7項等)。つまりこの方法により同時に決算公告をすると、登記の申請をした法務局にはその会社は決算公告を行っていなかったことが判明します。法務局の登記官には、「過料に処せられるべき者があることを職務上知つたときは、遅滞なくその事件を管轄地方裁判所に通知しなければならない」義務があります、(現在は行われていませんが)役員変更の登記忘れと同様に決算の未公告が過料の対象となることがあるのです。業界ではそろそろ過料処分が始まるのではとの有力筋の噂もありますので注意が必要です。(対策はあります。)

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