違いの分かる『会社の登記簿謄本』の読み方 その1

所  長:「おーい!この会社の謄本取ってきてくれ!」

新米の私:「こ、これからですか!?」

まだ私が事務所勤めをしていた頃、法務局の閉まる20分前位に事務所内でよくあった風景です。

そこから、必死にペダルをこぎ、大汗かきながら、執務終了時刻の5分前に東京法務局港出張所に滑り込みます。そこで法務局の方の「またギリギリかよっ(怒)」という心のつぶやきに聞こえないふりをして、ひたすら謄本が出てくるのを待っていたものでした。

そして出てきた謄本を持って、今度は銀行へと自転車を走らせるのでした。

そんな私もおかげさまで、今は汗をかかずにオンラインで登記簿の請求をしております。
会社関係の手続きの多い弊事務所においては登記簿(登記事項証明書)を目にしない日はほぼありません。初めて依頼の来た会社の登記簿を見て、この会社「ちょっと怪しいなぁ...」と勘が働くのもそれだけの数の登記簿を見てきた裏づけがあるからだと思っています。

そこで、それだけの数の登記簿を見てきた司法書士として、
1)あまり登記簿を目にしない一般の方
2)新規・既存の取引先の状況を判断する為に登記簿を取得する部署の方
3)その他登記簿は見るが、あまり深くは分からないなぁというサムライ業のスタッフの方

などに向け、会社の戸籍謄本とも言える『登記簿謄本』の見かたについてシリーズでご説明したいと思います。

こちらは全国の法務局のサイトです。調べてみれば、近所に法務局の出張所があるかもしれません。http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/
最近は交換システムのおかげでどこの法務局でも、ほとんど全国のどこにある会社の登記簿も取得できます。一通1000円(枚数制限あり)ですが、一度ご自分のお勤め先の登記簿を取得して中身を見てみるとけっこう面白いかもしれませんよ。

今回は第一回ということなのでこれくらいで。次回から本編へと入っていきます。

※ちなみにこの「履歴事項全部証明書」は弊事務所が会社設立セミナー等で使う事務所作成の資料です。

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