登記の抹消で刑事告発!?

例えば、株式会社において、株主総会で知人を取締役に選任し、取締役の就任登記をしたとします。後にその知人が被保佐人であったことが発覚した場合(会社法第331条の欠格事由に該当)、取締役の就任の登記を抹消しなければなりません(商業登記法第134条)。

こういったケースの抹消ならよいですが、これと異なり、株主総会で知人を取締役に選任する決議をしたものの、就任承諾がないのに、軽い気持ちで、勝手に取締役の就任の登記をしてしまった場合など(当然無効です)、虚偽の登記申請はそもそも問題ですが、後日考えを改め、その取締役就任の登記を抹消しようと思った時、軽い気持ちで抹消登記を申請すると大変なことになります。

現在の法務局の姿勢は、(当然なのですが)『申請書の添付書類から明らかな刑法違反の場合は刑事告発する』であり、各支局・出張所に刑事告発用の告発状のテンプレートも配布されているそうです。(法務局筋の情報)

会社法では、役員の人数も減らすこともできます、株主総会決議省略、取締役会の書面決議といった実態に合わすための手法もあります。軽率な手続きはご注意ください。

関連記事

  1. 取締役会のある株式会社の代表取締役の人数
  2. 遺留分の支払い
  3. 遺言を書く人、書かない人、あなたはどっち?
  4. 契約違反では
  5. 不動産の相続登記について
  6. 登記の間違い?(不動産登記簿が新しくなります。)
  7. 道路の工事車両を所有の私道の通行禁止にできますか?
  8. 相続放棄の熟慮期間の特例法の先

アーカイブ

PAGE TOP